口腔がんは近年増加傾向にあります

口腔がんとは、口腔およびその周辺に悪性腫瘍ができる疾患のことです。がんができる位置によって舌がん、歯肉がん、口底がん、頬粘膜がん、口蓋がん、口唇がんに分けられ、この中で最も多いと言われているのは舌がんです。がん全体と比べると患者数は少ないものの近年増加傾向にあり、年齢的には50代以上が約70%を占める高齢者に多い疾患であると言えます。

この疾患の最大の特徴は腫瘍を見たり触ったりできる点にあります。その様式はイボ状に出っ張る外向型と潰瘍式に掘れ込む内向型があり、触ると硬くて外見が汚らしいという特徴があります。また、ほかにも口腔内の粘膜が白くなる白斑と呼ばれる症状が出る状態も、がんである可能性が高いと言えます。

症状としては、口の中に出血しやすい部位がある、長期間治らない口内炎や潰瘍、首のリンパ節の腫れがあるといったものから、口腔内や口唇に痛みやしびれがある、原因はわからないが歯がぐらつく、などといったものまで様々です。これらの症状がある場合はがんを疑って病院を受診しましょう。特にヘビースモーカーや強いお酒が好きな人、歯みがきなどの口腔ケアがおろそかな人や入れ歯があっていない人、口の中をよく噛む人などは要注意です。